旦那さんが視覚障害があるのに、白杖を持ってくれずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
白杖をもって歩けば相手が避けてくれることが多いし、危険なことがあれば助けてくれる方もいらっしゃるので、妻としてぜひ持ってほしいですよね。
私も以前は旦那さんが白杖を持ってくれずにとても悩みました。
そこでこの記事では、視覚障害をもっている旦那さんに白杖を持ってくれない理由や持ってもらうおすすめの方法をご紹介していきます!
最後まで読むことで、視覚障害をもっている旦那さんにどうやって白杖を持ってもらえるか考えられるようになると思います!
【記事の信頼性】 筆者:視覚障害の旦那さんとの結婚歴5年 <筆者の保有資格> 〇プリマリタルカウンセラー 〇心理マリッジカウンセラー 認定:一般社団法人 日本結婚カウンセリング協会(JMCA) |
視覚障害の夫が白杖を持ってくれない理由はプライド!

旦那さんが視覚障害があるのに、白杖を持ってくれずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
白杖をもって歩けば相手が避けてくれることが多いし、危険なことがあれば助けてくれる方もいらっしゃるので、妻としてぜひ持ってほしいですよね。
私も旦那さんが白杖を持ってくれずにとても悩みました。
*旦那さんは視覚障害1種1級、網膜色素変性症です。視力低下、視野狭窄、白内障もあります。
今では盲導犬と一緒に歩き、白杖も持っている旦那さんですが、以前私が白杖を進めてもやはりプライドから持ってくれませんでした。
~当時の様子~
私「そろそろ人にぶつかることも多いし、白杖持った方がいいんじゃない?心配だよ…」
旦那「うん…そうなんだけど、障害者に見られたくないし、やっぱり持ちたくないんだよね…」
という感じで話が平行線でした。
もともとプライドも高い性格の旦那さんだったので、「見える自分でいたい」「まだ見えていると思いたい」「まだ白杖を持たなくてもなんとかいける」と思っていたのでしょう。
そんな旦那さんですが、盲学校時代に盲導犬と歩いている同級生と会ったことがきっかけで盲導犬と一緒に歩く生活へと転換しました。
そして、今では盲導犬と白杖をもって外を歩いています。
旦那さんに当時の心境をインタビューしてみました。
~インタビュー~
私「ちょっとお聞きしたいのですが、白杖を持つのが嫌な理由はなんでしょうか?」
旦那「やっぱりプライドだよね。普通の人に見られたい。
障害者として見られたくないって思ってしまうよね。
性格にもよるけれど、プライドの高い男性は同じように思っている人も多いんじゃないかな。」
私「そうだよね…。昔は白杖を持つのが嫌だって言っていたけれど、今はどうして持っているの?」
旦那「今も白杖を持つのは嫌だよ。白杖を持つのが嫌だから盲導犬を選んだんだよ。」
私「そうだったんだね。正直に言うと、盲導犬がいれば白杖は使わないじゃない?どうして白杖を持ってるの?」
(*盲導犬歩行と白杖歩行は別物です)
旦那「盲導犬って実はあまり気づいてもらえないことも多くて。
人込みや駅など明らかに犬がいないところだと『盲導犬かな?』って気づいて避けてもらえるんだよね。
でも、街中などは意外と普通の犬と見られてしまうことも多いんだよ。
だから周りの人に分かってもらいやすいように白杖も持つことにしたんだ。
白杖は周りの人に認知されているし、視認性が良いからね。」
私「なるほど。普通に犬を散歩している人に見られてしまうこともあるもんね。
ちなみに、盲導犬や白杖を持つことを選んだ理由やきっかけがあれば教えてもらえるとうれしいです!」
旦那「道路交通法では、実は目が見えない人・悪い人は白杖を持つか、盲導犬を連れているか、どちらかしなければいけないと決まっているんだよね。」
私「そうなんだね!知らなかったです。」
旦那「そうなんですよ(苦笑)。自分でなんとかなっているうちはいいんだよ。転んだとか痛かったとかで済むからさ。
でもそのうち人とぶつかったとか、コンビニのQR決済でかざす場所が分からないとか、困ることが増えていくわけですよ。
(網膜色素変性症は進行性の目の病気です)
そのたびに『目が悪いんです』って言わなくちゃいけないのも面倒だし。
なにかあったときに『お前は白杖もってなかったじゃないか』と言われてしまったら困るわけですよ。
リスク回避のメリットが大きいと思ったから、盲導犬と白杖を選んだんだよね。」
私「そうだよね…。法律で白杖か盲導犬か選ばなくちゃいけない訳だもんね…。」
旦那「そのうち諦めがついたってことかな。だんだん目が悪くなっていくのは日々実感してるわけ。
失敗体験が増えるから。
でも、白杖持ってればぶつかってもこっちが謝らなくてもいいや、とかも思うわけですよ。
自分の中で白杖を持っていた方が気持ちが楽だと思えたときに持ったって感じかな。
何かあってからでは遅いしね。
正直な話、今でも白杖は持ちたくないよ。」
私「なるほど…。正直に話してくれてありがとう。」
以上、インタビューの内容を簡単にまとめると
<白杖を持ちたくない理由>
①プライド
②障害者として見られたくない
<白杖を持った理由>
①盲導犬だけでは気づいてもらえないこともあるため
②リスク回避のメリットが大きいと思った
③そのうち諦めがついた
とのことでした。
妻からすると、危ないので白杖を今すぐにでも持ってほしいところですが、旦那さん側の心境を考えると踏み出すのにハードルが大きいようです。
盲導犬と白杖を使っている今でさえ「白杖は持ちたくない」と話しているので、本人にとって本当に嫌なんですね。
しかし、何か事故やトラブルが起こってしまった際は白杖を持っていなければ旦那さんも責められることになってしまいます。
そう思うと、やはり大きな事故やトラブルに遭う前に盲導犬と白杖を持ってくれて本当に良かったと思います。
視覚障害の夫に白杖を持ってもらうおすすめの方法は?
視覚障害の旦那さんがプライドから白杖を持ちたくない心境は分かりました。
しかし、白杖を持ってもらわないと危ない現実はあります。
さらに事故やトラブルが起こってしまった際は、白杖を持っていなければ視覚障害の旦那さんも責められてしまうので、何とか白杖を持ってほしいところです。
そこで、視覚障害の旦那さんに白杖をもってもらうおすすめの方法をご紹介していきます!
結論から申し上げますと、
①白杖より先に盲導犬を提案する
②この記事を読んでもらう
の2つになるので、順番にご紹介しますね!
①白杖より先に盲導犬を提案する
一つ目におすすめしたいのは、白杖より先に盲導犬を提案することです。
白杖ではなく盲導犬の方が本人にとって受け入れやすいことも多いです。
プライドの高い旦那さんも、実際に盲導犬の方が心的ハードルが低かったのでおすすめです!
旦那さんが白杖より盲導犬を選んだ理由は
①気持ちが楽
②自尊心が生まれる
③パートナーが出来て安心する
といった理由でした。
①に関しては、白杖歩行は白杖を障害物や人にぶつけて確かめて歩行する歩き方ですが、盲導犬歩行は犬が障害物を避けて歩いてくれます。
そのため、旦那さん的には盲導犬歩行の方が気持ちが楽とのことでした。
②に関してですが、盲導犬と一緒に生活するのは、犬の健康管理・排泄リズム・運動量・フードの量など把握しておくことがたくさんあり、意外と難しいです。
しかし、それらをすることによって逆に自尊心が生まれるそうです。
③に関してですが、盲導犬というパートナーが出来て安心するそうです。
一人で歩くよりも楽しいし安心感が生まれます。
実際に盲導犬が来てからの生活の方が、旦那さんの表情はずっと明るくなりました。
これら①~③の理由から、プライドの高い旦那さんでも白杖より盲導犬の方が受け入れが良いのではと考えられます。
②この記事を読んでもらう
次におすすめしたいのは、この記事を読んでもらうことです。
白杖を持ちたくないプライドの高い旦那さんであれば、妻の言うことは余計聞きたくないかもしれません。
しかし、同じように「白杖を持ちたくない」と葛藤を抱えながらも盲導犬と白杖を選んだ人がいるんだと思えば、旦那さんの気持ちも変わる可能性があるのではないでしょうか。
視覚障害をお持ちの旦那さん自身も既に知っているかもしれませんが、道路交通法で目が見えない人・悪い人は白杖を持つか、盲導犬を連れているか、どちらかをしなければならないことも改めて気づくでしょう。
万が一のリスク回避の重要性を再認識してくれるきっかけにもなります。
また、盲導犬歩行という別の選択肢も出てくるかもしれません。
そのため、プライドの高い旦那さんが盲導犬と白杖を選んだ体験談が書いてあるこの記事を読んでもらうことがおすすめです。
まとめ
以上、視覚障害の夫が白杖を持ってくれない理由や持ってもらうおすすめの方法を紹介してきました。
視覚障害の夫が白杖を持ちたくない理由や持った理由を体験談からまとめると、
<白杖を持ちたくない理由>
①プライド
②障害者として見られたくない
<白杖を持った理由>
①盲導犬だけでは気づいてもらえないこともあるため
②リスク回避のメリットが大きいと思った
③そのうち諦めがついた
とのことでした。
妻からすると、危ないので白杖を今すぐにでも持ってほしいところですが、旦那さん側の心境を考えると踏み出すのにハードルが大きいようです。
白杖を持ってもらうおすすめの方法は
①白杖より先に盲導犬を提案する
②この記事を読んでもらう
の2つになります。
同じような体験をしている人がいると知ることで、白杖をもつハードルは少し下がるはずです。
特にプライドの高い視覚障害の旦那さんに、白杖をもってもらうのに①と②は最適解の一つとなるでしょう。
以上、少しでも参考になれば幸いです。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。
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